競馬では、騎乗技術やルールに独特の呼び方・用語があります。
騎手を目指す人がまずはおさえておきたい専門用語の基礎を解説します。
【息をいれる】
レースの途中で速度を落とし、ラストスパートに備えて体力を蓄えること。ラストで逃げ切るために重要で、騎手の技量が問われる。レース中にスタミナを温存することを、「足をためる」ともいう。
【逸走(いっそう)】
競走馬がレースからずれて走路の外を走ってしまうこと。レースに戻るには、逸走し始めた地点に戻らなければならない。
【抑える】
スタートを切った馬をペースダウンさせて、セーブし、コントロールすること。手綱を握る両方の手を、馬の首の付け根あたりにつけて抑える際、馬の機嫌を損ねないようにしなくてはならず、難しい。
【仕掛ける】
スパートをかけること。タイミングを間違えると体力を使いきってしまうため、勝負所を判断する必要がある。
【蹉跌(さてつ)】
つまずいてしまうこと。
【モンキー乗り】
尻を鞍から離して前傾姿勢で乗る騎乗方法のこと。
【天神乗り】
モンキー乗りと逆で、背筋を伸ばし、馬の背と垂直にまたがる騎乗スタイル。体重が馬の背中に直接かかるため、体重が馬の前方にかかるモンキー乗りと比べて、スピードがでにくい。
【見せ鞭(みせむち】
実際に馬を鞭で叩くのではなく、馬の目前で鞭をちらつかせること。急に鞭で叩くと驚いてしまう馬や、たたくと走る気をなくしてしまう馬などに行われる。
【有馬特例法】
正式には「日本中央競馬会の国庫納付金等の臨時特例に関する法律」という。昭和30年に施行されたおかげで、臨時競馬を開催した収益金で各競馬場施設を近代化することに成功した。
【関与禁止】
馬の血統を証明する書類を偽造・変造するなど、禁止事項を行ったものに化される罰則で、この処分を受けると、競馬に関わることは一切不可能となる。
【騎乗停止】
レース妨害などの違反行為を行った騎手に課される処罰。
【理化学検査】
出走した馬の尿などを検査し、不正に薬物が投与されていないかを検査すること。
【日本中央競馬会法】
1954年、国営競馬を民営化するために交付された法律で、このことにより日本中央競馬会が成立した。
騎手として活躍する前に知っておきたい、競馬場でよく使われる用語もご紹介します。
【重賞レース】
競馬のレースには、参加条件のないオープンレースと参加条件が設けられた特別レースがあります。重賞レースは、特別レースのなかでも特に賞金が高く、歴史のあるレースのことです。基本的に、重賞レースにはそれぞれ異なる名前がついています。
【ステークス】
重賞レースを含め、馬主がお金を出し合って賞金を用意するレースをステークスといいます。ただし、現在は日本中央競馬会がレースの賞金を負担しています。そのため、レースに出場するのに特別登録料が必要なレースのことをステークスと呼んでいる場合が多いです。
【G1、G2、G3】
レースを盛り上げるために、重賞レースでは格付け制度が導入されています。Gはグレードの頭文字で、G1がもっとも格上のレースという意味です。読み方はジーワン、ジーツー、ジースリー。レースに勝った場合の賞金はもちろん、名誉の面でもG1が一番上になります。 G1ジョッキーになれば、年収も1,000万円以上です。レースの優勝賞金は億単位になるので、G1レースで勝つことが騎手になる人にとっての憧れといえるでしょう。
【前哨戦】
国内トップクラスのレースであるG1に参戦するための予選です。G1レースが行われる約1ヶ月前に実施されます。G1レースと似た条件になることがほとんどです。一部の前哨戦はトライアルレースという名前で行われることもあります。
【クラシックレース】
イギリスの伝統的なレースを参考につくられた、歴史と名誉のあるレースです。重賞レースのなかでも、皐月賞、桜花賞、菊花賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)の5レースだけが、クラシックレースとして特別扱いされています。
【条件戦】
牝馬限定、3歳限定など、年齢・性別・走路・距離などを限定して行われるレースのことです。条件戦のほか、限定戦、限定レースなど、さまざまな呼び方があります。
【ハンデキャップ】 レースに参加する馬に重りをつけさせて、同じくらいの実力にして競争しようというレースです。ハンデ戦と呼ぶこともあります。強い馬には多めに、弱い馬には少なめに重りをつけてレースを行うため、本来なら圧倒的な実力差がある馬どうしでも、熱いレース展開を繰り広げることが少なくありません。
【斤量】 騎手の体重に勝負服などの装備、鞍やプロテクターといった馬具すべてを合わせた重量のこと。レースによって設定されている斤量は異なり、レースに出るためには規定以下の斤量に抑えなければなりません。 騎手の体重測定はレースの前後に行われます。レース前は規定以下の体重になっているか、レース後はレース前と比較して過剰な増減がないかを確認します。
また若手騎手の場合、ベテランとも競ることができるように数キロ減量してレースに出てもよいという特例があります。規定重量は、レースによって異なるのが特徴です。馬の年齢や体重だけで決まる場合は定量、獲得賞金などを含めて決める場合は別定重量と呼びます。
【芝、ダート、オールウェザー】
馬場の素材は競馬場ごとに違い、芝生を敷き詰めた芝、土や砂を敷き詰めたダート、メンテナンスが簡単な人工素材を使ったオールウェザーの3種類があります。 それぞれに特徴が異なり、馬によって得意な馬場、不得意な馬場があるため、レースの勝敗にも影響する重要な要素です。
【八大競争】
日本の競馬にG1といったグレード制が取り入れられるまで、もっとも格上だったレースのことを指します。5つのクラシックレースに春と秋の天皇賞、有馬記念を加えた8レースをまとめたもので、格式や賞金の多さからいまなお非常に人気の高いレースです。
【決勝写真撮影カメラ】
ときに鼻先で勝ち負けを争う競馬では、ゴールの判定に使うカメラにも特殊なものを使っています。コピーやスキャナと似た種類のセンサーを使うことで、ゴールラインにどの馬が最初に辿りついたか、1/10,000秒から1/5,000秒単位で判別可能です。「どの瞬間がゴールなのか」は、勝てる騎手になるために知っておきたい知識といえます。
競馬界のなかで、3歳馬はとても大きな意味をもつ馬です。
競馬では、若馬よりも古馬のほうが強いことが多いのですが、3歳ごろから実力を示し、勝ち続ける馬も出てきます。
3歳馬は、次代のスター馬を見つけるのに最適な馬齢なのです。
一流の騎手になるためには、さまざまな年代の馬と上手に付き合い、実力を引き出す能力も求められます。
若く、力強い3歳馬は騎手としての実力を伸ばすのにうってつけの相手です。若手の騎手としてデビューする前に、3歳馬についても知っておきましょう。
馬は、多くの場合春先に生まれますが、生まれた年を0歳と考え、1月1日になったら1歳年をとるという基準で馬の年齢を統一しています。強い馬は国を越えてやり取りされるため、国によって馬齢に違いが生じないようにしているのです。
日本では2000年まで馬の年齢を独自基準で数えていたため、世界基準で見ると3歳馬なのに、日本基準で見ると4歳馬になるといったずれが生じていました。これではわかりづらいということで、2001年からは日本の馬も世界基準で年齢を数えるようになっており、同時にさまざまなレースの年齢限定レースの名前も変更になっています。
どうしてこれだけ馬の年齢を大事に扱うかというと、競馬において馬が活躍できる現役寿命がとても短いからです。
一般的に、馬は大体25年ほど生きるとされています。しかし、いわゆるサラブレッドとして活躍できるのは、たったの数年間です。多くの競走馬は2歳6ヶ月でデビューし、8歳前後で引退します。強い馬になると9歳、10歳を越えてレースに出る場合もありますが、10歳を越えて第一線で活躍できる馬はほんのひと握りに過ぎません。
馬の強さは、受け継いだ血統による潜在能力のほか、調教による馬体の仕上がり、騎手との相性、馬の性格、実際のレースに出たことによって手にした経験などの総合値で決まります。競馬は、非常に激しい戦いであり、身体能力だけが高くても駆け引きができなければ負けますし、駆け引きがうまくても足が遅ければ最終的に負けてしまいます。いかに潜在能力と身体能力の高い馬を見つけ、経験をつませてさらに強くさせるかが、将来のダービー馬を発掘するためのポイントなのです。
そして、そんな将来のダービー馬になれるかどうかを左右するのが、3歳馬の成績だとされています。
デビューしてからおおよそ1年。レースにも少しずつ慣れてきて体も強くなり、身体能力が完成しはじめるのが3歳前後です。まだまだ若手と呼べる年齢ですが、勝てる馬は3歳でも突出した実力をもっています。 ある程度実力も成熟してきて、身体能力の限界も見えてくるからこそ、競走馬としての将来性を測るのに最適な年齢なのです。そのため、競馬のレースには3歳限定の大きなレースがいくつもあります。
いわゆるクラシックレースは、基本的に3歳馬限定のレースです。重賞のなかでも、特に格式の高い皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞、桜花賞、優駿牝馬(オークス)、秋華賞が有名な3歳馬限定レースとして知られています。 競走馬人生で一度しか出場することができないということもあり、これらのレースに勝てるかどうかは騎手からもオーナーからも重視されているレースなのです。
競馬は、時期ごとに行われるレースの種類が変わります。1月から6月までは3歳馬限定のレースと、4歳以上の馬が出場するレースが実施され、6月以降は2歳馬限定のレースと、3歳以上の馬が出場できるレースが開催されるのです。3歳馬のオーナーに気に入ってもらえれば、年間を通してレースに出場できます。一つでも多くの経験と勝ち星を積みたい若手騎手にとって、3歳馬はとても魅力的な馬です。
競馬や騎手についてさらに深く理解するために、また、厩務員になりたいと思っている人のために、馬の血統についてもまとめました。現代競馬は、ブラッドスポーツだといわれるくらい血統が重視されています。血統について知ることで、さらに競馬の世界が楽しくなるでしょう。
血統とは、父親と母親はどの馬かということを示す情報です。強い馬、速い馬、適応能力の高い馬、体が頑丈な馬など、よい血統をもった馬どうしを掛け合わせることで、より強い馬を生み出すという方法が、競馬業界では日常的に行われています。一種の品種改良ともいえるかもしれません。
一般的には、血統がよい馬、つまり強い馬や結果を残した馬の血を引く馬がレースで活躍することが多く、競馬の予想を血統重視で行う人もいるほどです。とはいえ、血統がよければ必ず勝てるというわけでもありません。
厩務員の腕や騎手との相性、当日のコンディションなどによっては、本命ではなかった馬が本命を圧倒して勝つこともあります。
現代競馬において血統が重視されるのは、それだけよい血統の馬が結果を残しているからです。恐ろしいことに、競馬界で活躍する馬の血統を辿っていくと、9割以上の馬が同じ先祖をもっています。
血統主義が広まったのは、よい血統の馬どうしを掛け合わせることで馬の能力が向上したという理由もありますが、なにより競走馬の場合、2歳でデビューして8歳前後で引退するため、世代交代のサイクルが非常に早いことが最大の理由でしょう。
現役で活躍した馬の子どもが数年以内にデビューして活躍するため、交配の結果がよかったのか、それとも悪かったのかがすぐにわかります。結果として、自然と数字を残した優秀な馬の血統はどんどん残り、数字を残せなかった馬は血筋を残すことができなかったのです。
これまで育ててきた血統を守るという意味でも、日本では血統登録されていない馬を競走馬として走らせることができません。仔馬が生まれたら、母馬と父馬を確認したうえで品種、血統、毛色などを登録します。いわば、馬の戸籍をつくるわけです。 血統登録は、公共財団法人であるジャパン・スタッドブック・インターナショナルで管理されています。
結果を残した馬どうしを掛け合わせるという性質上、競走馬は近親交配が多いです。5代前まで血統を辿り、同じ親がいる場合はインブリード、同じ親がいない場合はアウトブリードの馬と呼ばれます。
遺伝の仕組み上、近親交配が進みすぎると病気になりやすくなったり、奇形が生まれやすくなったりするデメリットがあるため、適度に血を薄める目的でアウトブリードが行われるのです。
ただ、近親交配を行うことによって、父馬と母馬両方のよいところを受け継ぐ馬が生まれる可能性もあるため、血統の掛け合わせには注意しなければなりません。
競走馬の血統を辿っていくと、最終的に三大始祖と呼ばれる3頭の牡馬にいきつきます。生まれた年代順に並べると、1680年生まれのバイアリーターク、1700年生まれのダーレーアラビアン、1724年生まれのゴドルフィンアラビアンの3頭です。なお、1996年にアメリカからやってきて、圧倒的な強さで勝ちまくったサンデーサイレンスも、ディープインパクトやオルフェーブルも、すべてダーレーアラビアンの血統となります。
騎手の必需品である服装や装備についてもご紹介します。
【ヘルメット】
落馬したときに衝撃から頭を守ります。落馬時の衝撃は、後に重大な後遺症が残るようなケースも多く、頭を守ることは非常に大切です。レースではこのヘルメットの色が騎手によって違います。適当に選んでいるわけではなく、「枠」と呼ばれる単位ごとに色が分けられています。この枠は8枠まであり、それぞれに色が指定されています。
【勝負服】
レースの際に騎手が着用しているものが勝負服です。この勝負服は詳細にデザインや色に規定があり、中央競馬と地方競馬では条件が違います。詳細については後ほどご紹介します。
【ゴーグル】
目を保護し、視界をクリアにしてくれます。前を走る馬が蹴った土や芝、ほこりなどのほか、風の影響を防ぐ意味でも重要な装備です。レース中はすぐに泥などが付着して視界が悪くなってしまうため、ゴーグルを何重にも重ねてレースに挑む騎手が多く、ゴーグルを拭かずに外すことでスムーズに視界をクリアにしています。
【プロテクター】
ベストのような形をしており、名前の通り落下などの衝撃から騎手の体を守ってくれます。プロテクターは勝負服の下に着込んでいるため、外からは見えません。
【ジョッキーパンツ】
カラフルなヘルメットや勝負服とは異なり、色は白と指定されています。
【ブーツ】
競馬用のブーツは特になく、通常の乗馬靴を使用します。乗馬靴はかかとの部分が高くなっており、足を馬具に引っ掛けやすいよう工夫が施されています。
【アンダーシャツ・サポーター】
上記の他、アンダーシャツやサポーターも着用します。アンダーシャツは季節や好みによって、風通しのいいものや防寒性の高いものを着用します。 落下の衝撃から膝を守るため、ひざ下にサポーターを着用する場合もあります。
勝負服はデザインや色を自由に選べるわけではありません。日本の中央競馬では、馬主によって勝負服の色が決められています。
そのため、1日に何度もレースに出る騎手はその回数分勝負服を着替える必要があります。勝負服はJRAにて登録を行い、色は白、黒、赤、青など13色の中から選ぶことができます。海老色など少し変わったカラーもあるのが特徴的ですね。胴体部分のメインカラーと模様のカラー、袖部分のメインカラーと模様のカラーの合計4色を組み合わせることができます。
勝負服は模様にも詳細な決まりがあり、無地、一文字、うろこ、玉露などの模様の中から、胴体、袖部分それぞれに一つだけ選びます。細かく定められてはいますが、勝負服の変更は簡単で、何度でも変更可能です。
一方、地方競馬の勝負服は騎手服とも呼ばれ、騎手ごとにデザインを決めることができます。騎手が好きにデザインを決めることができますが、同じ地区の騎手と被らないようにするなどの配慮が必要となります。
他にも師匠の騎手服の柄や色を受け継ぐ騎手や、憧れの騎手、名馬にあやかったデザインを選ぶ騎手もおり、多様性が見られます。中央競馬では使えない柄、色などを選ぶことができるのも騎手服の特徴です。
JRA(日本中央競馬会)の競馬場は全国に10種類あり、その特徴はさまざまです。 コースによって、直線が長い・急な坂がある競馬場といったようなつくりになっています。
さらに芝や砂のコースのダート、障害といった馬場もあります。 レース毎に距離も異なり、1000mの短距離から3600mの長距離までとさまざまです。
騎手には各コースや馬の特徴に合わせた攻略が求められ、そういったところも競馬の面白さといえます。
どこにあるのか、どんな特徴を持っているのかをチェックしていきましょう。
北海道札幌市中央区にある札幌競馬場は、芝コースとダートコースどちらも平坦で比較的走りやすいコースとなっています。円形に近い形をしているため最後の直線が短く、あとからの追い上げが難しいコースと言えます。
北海道函館市にあり、北海道には札幌競馬場と合わせて2つの競馬場があります。函館競馬場の特徴は、中央競馬の競馬場の中でも一番直線が短いという点。最初に先頭を切ることが非常に重要となります。また、芝コース、ダートコースともに高低差が3.4メートルと大きめなのも特徴です。
福島競馬場は福島県福島市にあります。2011年の東日本大震災では重大な被害を受け、一時は休止状態になっていましたが、2012年には芝やダートの入れ替えを行いレースができるようになりました。コースの特徴として、高低差は少ないもののカーブがきついことが挙げられます。直線も短いので先頭を切る、内枠につくと有利になります。
新潟県新潟市にある新潟競馬場。2001年にリニューアルされた非常にキレイな競馬場です。コースの直線が1,000メートルもあるのは日本の競馬場の中では初めて。現在も一番長い直線距離となっています。とにかく長く、スピード感のあるレースを楽しむことができます。追い込みが重要になってくるため、最後の最後まで油断できないのも特徴です。
東京都府中市にあるのが東京競馬場です。競馬場の施設の中には遊園地のような遊具があったり、水遊びができたりと、競馬ファン以外にも親子連れなどで賑わいます。そんな東京競馬場の特徴は、最終の直線距離が長いという点でしょう。500メートルほどあり、さらにその中には上り坂もあります。追い込みが得意な馬ならしっかりと結果を残すことのできるコースと言えます。
中山競馬場は千葉県船橋市にあります。芝コースの高低差は5メートルとかなり大きく、コースの形も三角形のような特殊な形をしているため、騎手の力量が試されるコースでもあります。また、馬に関しても総合的な能力の高さが求められます。
愛知県豊明市の中継競馬場は、西日本の中で唯一の左回りの競馬場です。 レースの前半は内枠が有利となりますが、後半に入ると外枠の馬が有利になる、ちょっと変わったコースでもあります。
京都競馬場は京都府京都市にあります。コースの中盤に4メートル以上の高さのある坂があり、その後下り坂になります。カーブの際にこの高低差が非常にレースを厄介にさせ、取り戻しが効かないミスをする騎手、馬も多いため非常にスリルがあります。内枠の馬より、外枠から差す馬の方が有利と言われています。
兵庫県宝塚市にあるのが阪神競馬場です。以前は駅や入場口での交通規制や渋滞が多く見られましたが、最近は地下道も作られ、かなりスムーズに駅から競馬場内に入ることができるようになりました。阪神競馬場の特徴はレース最後の急激な坂道でしょう。それまでは平坦で特筆すべき点はありませんが、最後の坂があることでレースの勝敗が変わってきます。
最後の最後まで息の続く、パワーの強い馬が有利と言われ、コースの形状から外枠の馬の方が不利とされます。
福岡県北九州市にあるのが小倉競馬場です。高低差が少なく、最後の直線も短めの小さいコースとなっていますが、スタートの坂道を越えると緩やかな下り坂が続きます。スピード感のあるレースとなることが多いです。
競馬は中央競馬を中心としており、その開催は毎週末の2日間、土曜と日曜に行われます。
レースの種類としては、競走馬のデビューとなる新馬戦、1着になったことのない未勝利戦 といったように、実績でクラス分けがされています。 その頂点になるのがG1レースです。
G1レースの中でも、日本ダービーや天皇賞・ジャパンカップ・有馬記念は競馬ファンの中でも特に注目されているレースです。
騎手の人数は東西合わせて約130名。女性騎手も数名女性騎手がいたこともありますが現在JRAでは1名です。 このほかにも、年間で3か月までの短期免許を取得して日本にくる外国人騎手や、地方競馬の馬の出走には地方競馬の騎手が参加しています。
日本人騎手は、厳しい競馬学校をクリアしています。 競馬学校の募集人数に対しての倍率は約30倍とも言われており、狭き門なのです。
そんな狭き門をくぐり抜けた騎手の稼げる金額はさまざまです。 騎手は大きく分けて2種類あります。 厩舎に所属している騎手と厩舎に所属しないフリーの騎手です。
厩舎に所属している騎手は、新人騎手や若手騎手などが多く、騎乗以外にも厩舎の作業をすることで厩舎から給料を貰っています。
一方、フリーの騎手は、レースで得られる賞金が主な収入源です。 獲得賞金のうち、平地のレースの場合で5%、障害レースの場合で7%を進上金として貰っています。賞金の金額はG1レースにもなると1億円になることもあり、騎手に入る金額も相当なものです。
ほかにも、調教騎乗料やレース順位に関係なくもらえる騎乗手当と騎手奨励手当もあり、新人ジョッキーでも年収500万円以上を稼ぐ騎手も多いようです。 トップクラスのジョッキーであれば、年収1億円以上を稼ぐことも可能です。
日本のみならず世界でも競馬は人気があり、アメリカやイギリス・フランス・アイルランドといったヨーロッパ各国や香港・ドバイでも盛んです。
世界的なレースだと、凱旋門賞やケンタッキーダービー・ドバイワールドカップといったレースが有名です。
特に世界一決定戦とも言われるロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞は大きな注目を集めるレース。 その凱旋門賞の約1ヶ月半後に行われる日本で開催されるジャパンカップには、凱旋門に出走した馬がそのまま参戦するといったこともあります。
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