騎手(ジョッキー)、厩務員になるには? 競馬学校合格するための方法
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馬取扱技能職になるには

「馬が好きだから、将来は馬に関わる仕事に就きたい」「馬取扱技能職って、具体的にどのような働き方をするのだろう」そのように考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、馬取扱技能職の具体的な仕事内容から、求められる騎乗スキル、そして採用試験に合格するためのルートまでを解説します。

馬取扱技能職とはどんな仕事?(JRAでの働き方)

馬取扱技能職は、JRAのなかでも馬に直接触れるプロフェッショナルな専門職に位置づけられています。

馬の飼養管理や調教にくわえ、週末に行われる競馬開催の運営を現場の最前線で支える重要なポジション。日本の競馬産業を根底から支える、まさに「馬のスペシャリスト」と呼べる存在です。

ウィークデーの「平常業務」

平日の主な役割は、各事業所や育成牧場における馬の飼養管理全般に及びます。

具体的には、馬舎の清掃・エサやり・ブラッシングといった日常的なケアから業務がスタート。毎日馬の体を触り、歩様を確認することで、わずかな体調の変化やケガの兆候を見逃さない観察眼が養われます。

競走馬や乗用馬、競馬場でお客さまを出迎える誘導馬の調教も欠かせない業務の一環です。馬の性格や用途に合わせ、安全かつ的確にトレーニングを進める技術が求められます。

また、馬術の普及を目的とした活動も重要な仕事のひとつと言えるでしょう。初心者や地元の少年団に向けた乗馬指導、馬との触れ合いイベントの企画・運営など、一般の方々に馬の魅力を伝える広報的な役割も担っています。

土・日の「開催業務」

週末の競馬開催日には、全国の競馬場へ赴いてレースの円滑な進行を全力でサポートします。

出走する競走馬を本馬場まで安全に先導し、スタート地点のゲートへ馬を誘導する「整馬(せいば)」は、非常に責任の重い役割。極限まで研ぎ澄まされた状態の競走馬を、安全にゲート内へ収めるためには熟練の技術が必要です。

万が一スタートにやり直しが生じた際、騎手に向けて白旗を振って知らせる合図出しや、落馬してしまった馬(放馬)を速やかに捕まえる作業も行います。

さらに、レース後のドーピング検査に向けた検体採取の補助など、業務内容は多岐にわたるのが特徴。安全かつ公正な競馬を守るための裏方として、一瞬の油断も許されない環境で大活躍するポジションとなっています。

主な勤務地・活躍の場

職場となるのは、全国各地に広がるJRAの関連施設全般です。 レースが行われる全国の競馬場はもちろん、競走馬のトレーニング・センター(茨城県の美浦・滋賀県の栗東)や、育成牧場(北海道の日高・宮崎県の宮崎)なども勤務地に含まれます。他にも、東京にある馬事公苑や千葉県の競馬学校、栃木県の競走馬総合研究所といった施設で専門的な業務にあたるケースもあります。 全国規模での人事異動があるため、多彩な環境で経験を積みながら、幅広い知識を持つ馬の専門家へと成長していける環境が整えられています。

馬取扱技能職になるには?必須条件と目指すルート

この職種に就くためには、JRAが実施する採用試験を突破しなければなりません。 学歴や職歴は問われない(高校在学中は応募不可)一方で、高度な騎乗技術の証明が求められます。誰もが簡単になれる職業ではなく、確かな実力が試される狭き門と言えるでしょう。

最大の壁は「高い騎乗スキル」の証明

応募にあたって立ちはだかる最大の条件が、指定されたレベルの乗馬スキルを持っているかどうかという点です。 具体的には「単独騎乗による3種の歩法(常歩・速歩・駈歩)をマスターし、かつ100cm程度の障害コースを飛越できる技能」が必須条件として明記されています。 常歩(なみあし)から駈歩(かけあし)までの基本動作にくわえ、1メートルの高さにある障害物を馬と息を合わせて飛び越える技術は、一朝一夕で身につくものではありません。 単に「馬に乗った経験がある」という趣味レベルではなく、競技レベルの本格的なスキルが求められる厳しい世界。体重500キロを超える動物を自在にコントロールし、人馬一体となって障害をクリアする確かな実績が求められます。

スキルを身につけるためのルート

必須条件となっている「100cmの障害飛越」は、初心者が少し練習しただけで到達できるレベルではありません。

そのため、高校卒業後に馬の専門学校へ進学し、毎日馬に乗って集中的に技術を磨くルートが最も効率的。経験豊富なインストラクターのもと、専用の施設で徹底的に馬術を学べるため、技術習得の最短距離となります。

その他の選択肢として、大学の馬術部に所属して4年間しっかりと競技に取り組む方法や、本格的な競技会を目指す乗馬クラブに長期間通い詰める方法も有効な手段です。

いずれにしても、継続的に馬に乗り、障害飛越の勘と技術を体に染み込ませる環境選びが合否を分ける鍵となるでしょう。自身のライフスタイルや現在の年齢に合わせたルートの選択が大切です。

※参照元:JRA公式HP「募集要項」(https://jra-saiyou.jp/u/recruit/?t=t2)

採用試験の流れ

JRAの採用選考は、まずエントリーシートや動画提出などによる書類審査からスタートします。

この段階で乗馬スキルの実態を証明する動画提出が求められるケースもあるため、日頃から自身の騎乗フォームや障害飛越の様子を撮影しておくなどの準備が不可欠です。

書類審査を通過すると、業務説明会や施設見学を兼ねた一次選考へと駒を進めます。ここでは筆記試験や面接が行われ、人間性や一般常識が厳しくチェックされる仕組み。

そして一次選考を見事突破した候補者が、JRA本部で行われる最終面接(二次選考)へ挑戦するという流れになっています。

実技の確実性だけでなく、面接で「なぜJRAで馬に関わりたいのか」「競馬産業にどう貢献したいのか」という熱意を伝えることも忘れてはいけません。

馬取扱技能職の魅力とやりがい

馬を心から愛する人にとって、これほど魅力的な職業は他にないかもしれません。 動物の命と向き合う責任感は伴いますが、日本の競馬産業を中枢で支えられる点は、他では得られない大きなやりがいに繋がります。

馬の成長と活躍を肌で感じられる

まだ右も左もわからない幼い仔馬の育成段階から関わり、立派な競走馬へと成長していく過程を間近でサポートできる喜びは格別なものとなります。

あるいは、競走生活を無事に終えた引退馬を乗用馬としてリトレーニングし、新たな馬生を切り開くサポートをしていくのも大切な仕事のひとつです。言葉の通じない動物だからこそ、日々の世話を通じて確かな信頼関係を築けた瞬間の感動は計り知れません。

自分が手塩にかけた馬が、満員の競馬場やイベント会場で堂々と活躍する姿を見たときの達成感は、日々の苦労を吹き飛ばしてくれるほどの力を持っています。馬の一生に寄り添い、その才能を開花させる手伝いができるのは、この仕事ならではの醍醐味と言えるでしょう。

JRA職員という安定した環境・待遇

大好きな馬を仕事にできるだけでなく、JRAの正規職員として雇用される点も大きなメリットに数えられます。

充実した福利厚生が用意されており、家族手当や住居手当といった生活を支える各種手当も万全。年2回の賞与支給など、収入面でも非常に安定した待遇のもとで働くことが可能です。

一般的に「動物に関わる仕事は労働環境や待遇面が不安定になりがち」というイメージを持たれることもありますが、JRAであればその心配は無用。一生の仕事として、安心して馬と向き合い続けられる環境は、JRA職員ならではの特権となっています。

整った労働環境があるからこそ、心にゆとりを持って馬のケアに集中し、より質の高い業務を提供できるようになる好循環が生まれるのです。

まとめ

この記事では、JRAの馬取扱技能職について、仕事内容や必要な騎乗スキル、目指し方を詳しく解説してきました。

平日・休日ともに馬の飼育や調教、レース運営の最前線を担う責任ある仕事であり、応募には「100cmの障害飛越」を含む高度な実技レベルが求められます。

決して簡単な道のりではありませんが、専門学校や大学の馬術部などで技術を磨き、厳しい試験を突破できれば、安定した待遇のもとで馬の一生に寄り添える素晴らしい未来が待っているはずです。

当サイトでは、騎手や厩務員、牧場スタッフ、装蹄師など、馬に関わるさまざまな仕事に関連する情報をまとめています。

競馬産業を支える多彩な職業のリアルな姿や、それぞれに必要なスキルを紹介しています。また、競馬学校についての情報についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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