競馬学校の3年生の終わりになると、いよいよ憧れの騎手になるための最後の関門!JRAの騎手免許試験へチャレンジすることになります。
騎手免許試験は、卒業前の2月の初めに5つの試験項目で2日間にわたって行なわれます。
加えて、身体検査、人物考査が行なわれます。
では、気になる合格基準はどうなっているのでしょうか。
学力筆記試験、学力口答試験についてはいずれも100点満点で、合格ラインはおおむね60点以上であることとされているようです。
学力筆記試験の問題は、競馬に関連した法律の問題が出題されます。学力口頭試験も筆記試験同様、競馬にかかわる法律や知識について質問されまずが、競馬学校での授業内容から出題なのでしっかり復習していれば大丈夫。
騎乗技術試験は「発走」と「単走と併走の走路騎乗」とがあり、それぞれ100点満点。こちらも合格ラインは各60点以上が目安です。
障害競争の免許取得を目指す場合は、「発走」「単走と併走の走路騎乗」に加えて「走路障害跳び越し」の試験を受けることになります。
また、身体検査については、騎手としての業務に支障をきたす障害のないことという基本的な事柄に加えて、体重と視力には特に細かい基準が設定されているので注意が必要です。
体重は49kg以下(障害競走の免許のみを受ける場合は53kg以下)。視力は、裸眼で両眼で0.8以上、左右ともに0.5以上が求められます。
人物考査については、「騎手としての人格、見識」という観点で問題がないかがチェックされます。
実技や筆記と比べるとないがしろにしてしまいがちですが、人物考査こそ、騎手免許試験には重要な要素。競馬の騎手は公営ギャンブルに大きくかかわる存在ですから、何よりも人間性が求められるのです。
だからといって、特別なことをする必要はなく、3年間の競馬学校生活・寮生活で問題・トラブルを起こさなければいいでしょう。常日頃の行いこそが、人物考査でチェックされるポイントだといえます。
合格発表は、2月中旬には行なわれます。合格するとJRAの開催する中央競馬の騎手免許が与えられます。とはいっても、基本的に騎手免許試験の合格率は100%。よほどのことがない限り不合格となることはありません。
これは、騎手免許試験に合格できる実力がある=競馬学校を卒業できるから。つまり、試験に合格できる可能性のない者は、競馬学校を卒業できないからです。ですから、競馬学校を卒業できれば、ほぼ騎手免許試験は合格したも同然だといえるでしょう。
ここまでくれば、本当におめでとう!ついに夢に見た騎手デビューが現実のものになります。ただし、このライセンスによって、あなたが無期限に騎手でいられるわけではありません。どんなに有力な騎手でも、翌年以降も年に一回は試験を受けて、免許の更新を行なう必要があります。
更新試験では、はじめの免許取得試験と同じように、競馬に関連する法律と一般常識、乗馬技術の知識の試験のほか、身体検査、人物考査を受けます。そこで問題がなければ、騎手資格がまた1年更新されるというしくみです。
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