このページでは、乗馬を上達させるために大切なポイントや、具体的な上達方法についてまとめました。乗り手のスキルがあがれば馬の負担も減ります。馬と心を通わせる乗馬を目指して、また楽しみながら乗馬を続けられるように、それぞれの項目に関して理解を深めてみましょう。
大前提として、乗馬の上達には必ずしも運動神経の良し悪しは関係ないと頭に入れておきましょう。
乗馬は生涯スポーツであり、年齢や性別を問わずに始められる運動です。もちろん、運動神経が良い人、自身の体のコントロールを得意としている人、運動の素養がある人であれば、一般よりも上達が早い可能性はあります。
しかし、乗馬における重要なポイントは「体の柔軟性」と馬上における「バランス感覚」です。
乗馬に必要な筋肉は継続的に馬へ乗ることで鍛えられ、バランス感覚もまた乗馬を続けることで養われます。
もしも他のスポーツが不得意という人であっても、きちんと意識して乗馬を続ければ着実に上達していくことが可能です。
なお、乗馬はただ馬に乗って、馬の動くのに任せればいいというわけではなく、見た目よりも肉体的に負荷の大きい運動です。持病や体質など運動に制限のある人は必ず主治医やセンターの人へ相談してください。
乗馬を上達させたいと思ったとき、真っ先に意識すべきは馬上における騎乗感覚と騎乗姿勢です。馬に乗って歩いたり走ったりするという行為は、少なくとも現代日本において日常的に体験する動きではありません。そのため、乗馬中は常に自分が馬という動物の背にまたがっていることを意識して、さらにどのような姿勢で騎乗しているのか客観的に考えることが重要となります。
また、騎乗感覚を意識することは、落馬のリスクへ備えるための感覚を養う上でも大切です。
馬の動きが速くなれば、馬上に伝わる振動や反動も激しくなります。そのため騎乗感覚を養って馬と人間が一体化するイメージを自分でつかんでおかなければ、馬との呼吸が合わずに思い通りのコントロールができません。
馬と心を通わせて一緒に行動するという意識は大切ですが、一方で馬はとても賢い動物であり、馬上に乗っている人間が自信なさげにしていたり、きちんと指示を出していなかったりすれば、途端に馬の方が主導権を取ろうとわがままな振る舞いをすることがあります。
乗馬クラブや乗馬センターで飼育されている馬は人の手で調教されており、乗馬の初心者であっても乗りやすい状態にはなっています。しかし、それ以前に馬は意思を持った動物であり、あくまでも馬の行動をコントロールしているのは自分であるという意識を明確にした上で、きびきびと指示を出すことが重要です。
ただし、的確な指示を出すことと、乱暴に馬を扱うことは全く異なるため、あくまでも馬をいたわって協働するという意識も必要です。
馬の動きに合わせて馬上でバランスを取ろうとする際に、体の柔軟性は非常に重要なポイントとなります。
体が固ければ、しなやかに動こうとしても全体的にバランスを崩しやすくなってしまい、途端に馬上での制御も困難となります。
乗馬そのものは馬がいなければできませんが、柔軟体操は日常的に行えるものであり、お風呂上がりやちょっとした隙間時間などに無理のない範囲で少しずつ柔軟体操を行って、普段から意識的に体をコントロールしていく感覚を養っていきましょう。
乗馬において、柔軟性と並んで最重要ポイントになるのがバランス感覚です。
子供の頃に乗れるようになった自転車が、大人になってから何年ぶりに乗っても安定して走れるように、バランス感覚は一度身につけてしまえばそう簡単に失われるものでありません。
反面、バランス感覚が身につくまでは時間がかかるため、乗馬の上達には経験がものをいうとも考えられます。
なお、自宅でできるバランス感覚のトレーニングには、バランスボールを使った運動などがおすすめです。
乗馬で最初に習うのが常歩であり、その次が速歩です。そして「軽速歩」とは、速歩を行いながら馬上で経ったり座ったりを繰り返す運動になります。
乗馬の上級者であれば馬がどれほど速く走っていても馬上で安定した姿勢を保っていますが、初心者の間は軽速歩を行って馬の動きに体を一体化させる訓練を行うことが大切です。
また、一見すると地味な軽速歩ですが、実は馬上でお尻を置くポイントや重心の取り方、足を置く位置などをきちんと意識していくと、非常に奥が深いトレーニングであると分かります。
軽速歩は準備運動としても有効であり、恥ずかしがらずにしっかりと軽速歩へ取り組むことが、乗馬の上達を目指す人にとっては重要です。
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