このページでは、騎手エージェントの仕事や、騎手エージェントを活用するメリット・デメリットなどを詳しく解説しています。
騎手エージェントは、馬主や調教師から騎手に対する騎乗依頼を仲介する、代理人制度です。騎手エージェントは騎手の代理人となって、様々な騎乗依頼に対応し、騎手が乗る馬について選んだり決定したりといった権限を依頼主である騎手から依頼されています。
騎手エージェントの担当可能な騎手は、3人と若手騎手1人の計4人と定められており、それ以上の人数を担当することはできません。加えて、騎手エージェントは馬券を購入したり、譲り受けたりすることも禁止されています。また、馬主であったり馬主との雇用関係があったりする人間は騎手エージェントになることができません。
こういったルールは全て、公営ギャンブルとしての競馬の公正性を保つ為に定められています。
騎手エージェントは騎手が乗る馬の選定に関われる立場であり、騎手エージェントが馬券を購入できるようになってしまえば、自分が勝てるように不正を働く可能性も考えられます。だからこそ、騎手エージェントはギャンブルに参加できないといった制限を守ることが必要なのです。
人気のある騎手やリーディングジョッキーに対しては、馬主や調教師からの騎乗依頼も多くなり、特にフリーの人気騎手に対しては騎乗依頼が殺到することも珍しくありません。
しかし、試合に向けて集中したりコンディションを整えたりしなければならない騎手にとって、数多くの騎乗依頼に対して一つずつ応えていくという作業は負担であり、また厩舎との人間関係を考えて「断りたいけれど断れない」といった精神的ストレスの原因になることもあるでしょう。
そういった経緯を背景にして、騎手の負担を少しでも減らしてレースに集中できるようにと、かつて賞レースなどで注目を集めていた岡部幸雄騎手が、知人の競馬記者に自分への騎乗依頼の仲介を頼むようになりました。
一説には、これが日本の競馬界における騎手エージェント制度の始まりだともいわれています。
騎手エージェントに任せることで、騎手は厩舎とのしがらみや人間関係に惑わされることなく、勝てる確率の高い馬に乗れるといったメリットがあります。また、エージェントへの支払いは基本的に獲得賞金から支払われるため、エージェントも少しでも強い馬に乗れるようにと考えてくれるなど、Win-Winの関係になることが重要です。
エージェントへの支払いが必要になる分、獲得賞金の金額が減ることはデメリットです。
また、騎手エージェントを務めている人の多くが、競馬場やトレーニングセンターへ立ち入りを許された競馬新聞や雑誌の記者であるという点に関して、騎乗依頼などの内情に詳しい人間が記事や予想を書けるという状況を問題視する声もあります。
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