騎手(ジョッキー)、厩務員になるには? 競馬学校合格するための方法
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JRA厩務員になるには

強い競走馬を育てるため、調教師、調教助手とともに、馬の日常の世話をするJRA厩務員。

馬を洗ったり、馬のエサを作ったり、寝藁(ねわら)を干したり。「馬が好き」と言う人にとっては非常に魅力を感じる仕事です。

厩務員の仕事内容は?

厩務員は競馬や牧場で馬の健康管理からレースサポートまで幅広く担う仕事。馬の世話や馬房の清掃、調教やレース当日のサポート、さらには馬の健康管理まで、厩務員が担う役割は多岐にわたります。

ここでは、厩務員の具体的な仕事内容や1日の流れ、やりがい、向いている人の特徴、他職種との違い、働く現場ごとの違いまで詳しく紹介します。中央競馬と地方競馬、牧場それぞれでの働き方や待遇の違い、厩務員になるために必要なスキルや資格などもわかりやすく解説。

「厩務員として働くにはどんな資質が必要?」「他の職種とどう違うの?」といった疑問にも丁寧にお答えしています。厩務員の仕事のリアルを知りたい方、馬の仕事に興味がある方はぜひ参考にしてください。


厩務員の仕事内容
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厩務員のリアルな給与事情

競馬界で活躍する厩務員の給与や待遇は、実際どれくらい魅力的なのでしょうか?JRA(中央競馬)と地方競馬の違い、進上金や昇給・昇進のステップ、豊富な手当や福利厚生など、厩務員の収入事情は非常に多面的です。

以下の記事では、厩務員の給与モデルや年収レンジ、キャリアごとの昇給例、各種手当や福利厚生、そして現場で実際に働く上での働きやすさまでを総合的に解説します。JRA・地方競馬の厩務員の「リアル」な収入やライフスタイルを知りたい方、競馬業界で働くことに興味がある方に向けて、分かりやすく情報をまとめました。是非チェックしてみてください。


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厩務員になるまでの過程は?

厩務員への道は、JRAと地方競馬で大きく異なります。JRAは「競馬学校の厩務員課程に入学→修了→採用試験→厩舎就職」という王道の一本路。応募には騎乗経験1年以上が必須で、身体・学科・面接・騎乗適性など多面的に評価されます。一方、地方は調教師が直接雇用する実務採用型。

求人の見つけ方や面接で見られるポイント、地域ごとの仕事環境も踏まえ、未経験からの近道である牧場経験の積み方や、体力・乗馬・情報収集の3つの準備、さらにJRA志望者向けの逆算スケジュールまで、実行に移せる情報をまとめました。


厩務員になるまでの過程
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厩務員に向いている人・必要なスキル

「厩務員になりたいけど、自分に向いているか不安…」「体力的にきつい仕事だと聞くけど、本当のところはどうなの?」──厩務員を目指す方の中には、こうした憧れと不安が入り混じっている方もいるでしょう。

この記事ではそんな方のために、馬の命を預かる責任感やプロの観察力といった必須スキル、早朝から始まるリアルな1日のスケジュール、そして「女性でも活躍できる?」「未経験からのなり方」といった疑問まで、包み隠さず解説します。


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厩務員の一日のスケジュール

「厩務員に興味はあるけれど、実際の一日はどんな流れ?」という方へ。

以下の記事では、早朝の点呼から夜飼いまでの時系列、トレセンと乗馬クラブでの役割の違い、観察と記録を軸にした仕事の進め方を詳しく解説します。体力面や安全面の不安、休みの取り方、匂い・汚れへの対処、未経験でも始められる理由まで具体例で紹介。

必要な装備や効率化のコツも併せて、現場のリアルを理解できる内容ですので、是非チェックしてみてください。


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競馬学校の特徴と試験詳細

厩務員

競馬学校「厩務員課程」の受験に有利な専門学校一覧

厩務員を目指すなら、乗馬経験と牧場経験を2年という応募条件をクリアするだけでなく、試験対策にもなる専門学校に通っておくことがおすすめです。

関東近郊の競馬学校を一部ご紹介します。

アニマル・ベジテイション・カレッジ

学校所有の300頭馬の中から、生徒一人一人に担当馬が割り当てられることが大きな特徴で、馬に関わる様々な経験を積めます。「厩務員試験対策講座」で勉強を重ね、在学中にJRA競馬学校厩務員養成課程が受験可能。

また、高校卒業資格を取得できる他、生徒の進路希望に合わせて在学中にコース変更もできるので、馬のプロを目指したい人は学びながら自分の進路を固めていくこともできます。

国際馬事学校

高等学院課程と専門学院課程それぞれの厩務員養成コースがあり、中学卒業以上の資格を持っている人が入校できます。

実務を通して厩務員に必要な技術を学べるようになっており、動物監理実習などの課程も高校の単位として認定される仕組みです。受験対策の一環として、乗馬やモンキー乗りなどの実地訓練も含まれています。

東関東馬事高等学院

馬に関わる総合的な専門職を目指す人を対象とする学校です。乗馬インストラクターから牧場への就職を目指す人、厩務員になりたい人などが集まっています。

職業訓練校としてのカリキュラムが組まれているため、厩務員を目指すというよりは、乗馬・競馬関連の就職支援を目的とした学校と言えるでしょう。

インターアクションホースマンスクール

現役の競走馬がいて、厩務員試験の受験条件をクリアした牧場で学べます。

プロの環境に身を置いて訓練を受けることができるのが特徴で、3年間の高校課程の他、1年や6ヶ月の短期課程もあります。

試験内容と合格率

競馬学校の厩務員課程は、馬のプロとしては花形である騎手課程よりも厳しい条件が設けられています。

まず応募段階で「乗馬経験は6ヶ月以上、牧場での競走馬・育成馬騎乗経験についても6ヶ月以上、双方の合計で3年以上の経験」という資格を満たしておかなければなりません。

この条件をクリアするため、3年以上の乗馬・牧場経験を積むことができる学校にまず通い、そこからJRA厩務員を目指すのが順当な方法です。

厩務員課程の第1次試験では、まず体重測定で60キロ未満かどうか確認されます。そして筆記試験、作文、身体計測、運動機能検査が行なわれます。

第1次試験の合格者は、第2次試験に進むことができます。もう一度体重測定が行なわれ、60キロ未満の人は面接、健康診断、そして騎乗適性検査が行なわれます。

厩務員課程の入学倍率は10倍以上と言われています。毎回の合格者は15人程度となるようです。騎手以上の難関コースですから、付け焼刃の知識や技術で合格することはできません。

3年の乗馬・牧場経験を積みながら、試験対策や実務練習をしっかり行なっておくことが大切です。

受験資格と学費について

競馬学校には年齢制限があります。入学予定の年の4月1日時点で20歳未満でなければなりません。

そして年齢ごとに体重の上限が設定されており、その範囲内の体重を保つ必要があります。また、入学後も厳しい体重管理を求められることも覚えておきましょう。

入学条件として身長の制限はありません。しかしながら、身長が高いと体重も増加しやすい傾向にあるため、身長が高い人は体重制限が挑戦となるかもしれません。騎手の平均身長は160センチくらいとされています。

視力は裸眼で両目ともに0.8以上なければなりません。プロになってからのレースでは、事故防止のため眼鏡やコンタクトレンズを着用することができないからです。

レーシック手術を受けて視力を回復させて入学する人もいますが、リスクやデメリットも理解したうえで決定しましょう。海外には、矯正視力でも入学できる競馬学校があります。

競馬学校入学の条件として、色覚が適正であることも求められています。2003年以降小学校の健康診断で色覚検査が廃止されたため、最近は自分の色覚を把握していない人が増えているようです。

競馬学校への進学を目指している人は、まず眼科に相談して検査してもらうことをおすすめします。視力に問題がなくても色を見分ける力に問題があると、騎手や厩務員になれないかもしれません。

JRA(日本中央競馬会)で学ぶためには元々、3年間の学費として約210万円、馬上装具や制服代としてさらに50万円の費用がかかっていましたが、平成28年4月からそれらがすべて無償化されました。

3年間で約120万円という食費を負担だけで入学できるようになったのです。1ヶ月で約3万3千円の食事代となりますから、かなり広く門戸が開かれていますね。経済的な負担がほとんどなく環境が整っています。

NAR(地方競馬会)の騎手養成学校である地方競馬教養センターの場合も入学金や学費は無償。食事や日用品の購入費、通信費など日常生活に必要なものは自費負担です。

保護者の経済状況によっては、食費支払いも免除されるケースがありますので、経済的な問題を抱えている場合でもまずは相談してみましょう。

競馬学校の厩務員課程で学ぶ

馬の飼養管理に関する技能や基本的な騎乗技術を学ぶ、6ヶ月の課程。馬に関わる時間が多く、愛馬精神を育みながら授業を受けていきます。

馬学、馬術、護蹄、関係法規などを学ぶ学科と、実習があります。入学騎乗試験では特に優秀だと認められれば、3ヶ月で修学を終える方がいらっしゃるようです。

厩務員課程の間は、一日かけて馬に関わっていく生活になります。6時に厩舎作業を行なうことからスタートし、午前は騎乗訓練、昼食の後の午後は学科授業があります。

15時からは午後の厩舎作業があり、17時から19時ごろまでが自由時間です。そして19時から夜の飼付けを行ない、21時30分消灯というスケジュールです。

最後の難関JRA採用試験

半年の競馬学校での訓練を終えれば、自動的に厩務員として働けるようになるわけではありません。JRAの厩務員になるためには採用試験に合格する必要があります。

日本調教師会のこの試験に合格した後、いずれかの厩舎に採用してもらうことが必須条件です。

雇用契約はそれぞれの厩舎と結ぶことになるため、労働条件や仕事内容などを調べて応募することになりますが、人気の厩舎ほど求人倍率も高くなります。

競馬学校を卒業後、地方競馬であるNARの厩務員として働くという道もあります。地方競馬の調教師と雇用契約を結び、その地方競馬の認定を受けるだけですから、JRAのようなルールはありません。

JRAでは約2000人の厩務員が働いているのに比べ、NARは約5000人ですから、地方のほうが多くの働き口があると言えるでしょう。しかし、実際は紹介で決まることが多いので、コネや人脈があるほうが有利です。

生の声で知る試験対策

第1次試験の筆記試験では、「社会の出題範囲が広かった」「海外の競馬事情についての設問があった」という感想があります。

第2次試験の騎乗適性検査では、予想以上に緊張するので、「技術だけではなくメンタルも鍛えておく必要がある」という声があります。

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